笑いと恐怖の融合
第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編
2時間の映画なら、ちょうど1時間あたりで最初に提示された物語を終え、新たな展開に入っていく。この映画もその法則性にのっとっているのだけれど、その折り返し地点から起きる展開は、全く予想がつかなかった。
最初から最後まで、「●●●が起きるかもしれない」という不安と恐怖がどんよりと漂っていて、みるものを飽きさせない。そしてエピローグ部分で描かれる希望と絶望が、私たちの目の前にある夢と現実を突きつける。
そこで問われている問題は、我々にも無関係とは決して言い切れない。笑えるのに、恐ろしい。「パラサイト」は、そんな珠玉の映画体験をさせてくれる。