30年前の日本はファンタジー
Netflixで「全裸監督」をみた。昭和から平成に変わるまでの、AV業界を舞台に繰り広げられる人間ドラマだ。本から映像へと舞台を移しながら、業界内の対立を描く。
「東京貧困女子」のことを思い出した。「全裸監督」で描かれているのは日本が豊かだった時代の話だ。作中に出てくる「もう百万積む!」という台詞が言えるシチュエーションは、この三十年で消え去ったのかもしれない。
個人的にはハワイ編の女優の捨て台詞が心に響いた。「日本」と一括りにする偏見も良い。偏見に満ちたセリフは、時に問題の本質をえぐる。